なんだかんだ長女

映画と音楽と洋服が好きな20代OLのひとりごと

ヒトラーの忘れもの

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美しい映画だと思った。

 

デンマークの海岸線に埋められた地雷をドイツの少年兵に撤去させる話は事実がもとになっているそうだ。

わたしは戦争を経験していないので誰かを殺したいほど憎んだこともない。

国語のテストの問題を解くように、彼らの気持ちを想像することしかできないのだ。

 

軍曹は最初のシーンでドイツ軍を非常に憎んでいることが強調されていた。ナチについては知識でしか知らないが、彼等がしたことを思えば憎むのは当然理解できる。

 

少年たちはまだ十代だろう。無垢な彼等は大人たちの都合で戦争へ駆り出される。戦争が終わっても地雷の処理をさせられる。本当は家族の元へ帰りたいのに。

 

農家の女性の視線が痛かった。農家なのに男手がないところを見ると、娘の父親は兵士として徴収されたのだろう。生死はわからないけれど、彼の敵を歓迎などできるはずもない。

 

彼等が作業をしていた海岸は、砂が白くてサラサラで、波も穏やかで、何も知らなければ綺麗な砂浜としか思わない。

だがその下に無数の地雷が埋まっていると知れば、同じように綺麗だと思うことができるのだろうか?

 

太陽の光、風になびく草、細かい砂の粒、打ち寄せる波。これが画面に映ると、わたしは美しいと思わずにいられなかった。

でも軍曹にとっては敵の地雷が埋まっている場所で、少年たちにとっては自分が死ぬかもしれない場所だ。その場所を、美しいと思えるのだろうか?

 

美しいものを美しいと感じる余裕がある限り、わたしは大丈夫だと思う。

世界が平和になりますように…。