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なんだかんだ長女

映画と音楽と洋服が好きな20代OLのひとりごと

ネオン・デーモン

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監督の考える美というものを見せつけられた2時間だった。

ネオン、鏡、グリッター、女、シンメトリー、血。

 

エル・ファニング演じるジェシーは田舎からでてきた夢見る少女そのもので、髪型に服装、話し方までなんだかふわふわしていた。

モデルとしては正直プロのモデルにはかなわないけど(アビー・リーベラ・ヒースコートは超トップモデルだ)、彼女の圧倒的な演技力と存在感にジェシーは特別なのだと納得させられる。彼女はとても自然だ。ナチュラルで、無垢で、美しい。ランウェイのシーンで青から赤へ、変わってしまうのだけど。

 

無機質で人工的なものは綺麗だが、心がなくて退屈だ。心が人間を人間たらしめるというのに、ほとんどの登場人物に感情が見られない。モデルたちはほとんど笑うことも、喋ることも、食べることもせず、まるで人間をやめてマネキンになりたがっているようだ。カメラマンのジャックは無表情でひたすら美しいモデルを撮っていく。ヘアメイクのルビーは、生きている人間だけでなく、死んでいる人間にも化粧を施す。彼らにとってはジェシーが生きていようが死んでいようが大して変わらないんじゃないか…。

ジェシーがネットで知り合ったカメラマンのディーンだけが、外見より中身が大事だと言っていた。彼だけが生身の人間に見えた。

 

この映画の世界、鮮やかで華やかで、見て楽しむ分には好きだけど、彼らの一員になりたいとは思えない。